東京都にME/CFS等の身体障害者手帳の等級認定に関する要望書を提出しました(2025/3/11)

東京都の身体障害者手帳の等級認定について、
指定医の診断書の等級から大きく乖離し、困難な生活を続けている患者さんが多いことに問題意識を持ち、2025年3月11日に東京都(都知事及び福祉局長宛)に要望書「東京都におけるコロナ後遺症・筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群・線維筋痛症・体位性頻脈症候群等の類縁疾患の患者にたいする身体障害手帳の審査・等級認定に関する要望書」を提出いたしました。

様々な場面・方法でご協力くださった皆様に、
心より感謝申し上げます。

目次

経緯

今回の要望書の作成は、以下のポストをきっかけに始まりました。

このポストをきっかけに、過去に自治体・厚労省等に要望書を提出したことがある団体や個人の方とつながり、
複数の方々からアドバイスを頂き始めました。

また、同じような状況で苦しんでいた多くの患者さんからも、状況の共有や共感・賛同のご連絡頂き、
東京都の現状に疑問を持っている方・困難な状況にある方が大勢いることを実感しました。


そこで、過去に要望書の経験のある団体・個人の方々からアドバイスを頂きながら、
同じ状況でもどかしい思いをしている人の声をまとめて、要望書として東京都に提出することを決めました。

色々な方々のご協力のおかげで、指定医の意見書と東京都の判定が乖離した6事例と、ME等の身体障害者手帳の意見書を多く書いてくださっている澤田石先生が作成下さった等級認定へのご提言をあわせて、要望書として仕上げることができました。

そして、2025年3月11日に患者5名(フルネーム)とNPO法人有明支縁会の草野理事長の連名で、
都議さんに繋いでいただいて福祉局に要望書を提出いたしました。

当日は、私は座位の保持ができず外出や手交が難しいため、
NPO法人有明支縁会の草野理事長が代わりに一人で東京都福祉局に出向いて下さり、福祉局の担当課長2名に要望書を手交し、30分程直接現状の改善を訴えてくださいました。
私は自宅からオンラインで横になって参加させて頂きました。

草野理事長が福祉局の担当課長に要望書を手交

主な要望内容

要望の要旨(要望書から抜粋)

東京都では、コロナ後遺症患者、また筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)、線維筋痛症(FM)、体位性頻脈症候群(POTS)等の類縁疾患の患者への身体障害者手帳の審査・認定において、指定医が診断のもと意見した等級から大きく下がる(例:1級で申請したにもかかわらず、5級で交付される)認定や却下が複数みられます。結果、日常生活や社会生活に大きな制約を受けているにも関わらず、必要な支援を受けることができないため、生活の維持や社会参加の困難を強いられている患者がいます。そのため、当要望書では、これらの疾患の患者に対する身体障害者手帳の審査・等級認定の改善を要望いたします。

要望内容(要約)

  1. 表題疾患の症状を持つ患者が必要な支援を受けられず困難な状況が続いている現状、患者・指定医が現在の認定等級を症状に即していないと考えていること、及びその理由・根拠をご理解頂くために、東京都の肢体不自由の手帳の審査に関わる全ての職員及び医師に、当要望書を回付して頂くよう要望いたします。

  2. 別紙1の事例において、医師の意見書の等級及び東京都身体障害者認定基準に当てはめた等級と、実際に認定された等級の整合性がとれないと考えられるため、何を根拠に1・2級の意見書が5級と判断されたのか、実際の東京都における詳細な審査基準をご回答いただきますよう要望いたします。

  3. 今後の審査においては、疾病の特性を踏まえ、意見書の計測値やテストの数値だけではなく、日常の動作・活動状況の審査項目も含めて総合的に評価し、等級を審査・決定頂くことを要望いたします。

  4. 疾患の専門医である指定医が実際に患者を診察した上で意見した等級から乖離した等級で認定を行う際には、審査時に疾患の専門医の意見を十分に聴取し慎重に審議したうえで決定し、交付時には患者が十分に納得できる説明をして頂くよう要望いたします。

  5. 今後も意見書と乖離した等級の認定が続くのであれば、現在の肢体不自由の意見書の様式や認定基準では、表題疾病の症状を持つ患者の等級を適正に認定できないと考えられます。そのため、その場合には新しい障害の種類(例「消耗・衰弱」など)を追加頂き、新しい意見書の様式や認定基準をご整備いただくことを要望いたします。

参考:要望書全文(pdf)

要望書(本文)
要望書(要望者リスト(実名))【共有なし】

【添付資料】:
1.別紙1「別紙1「東京都の意見書から乖離した等級認定6事例」」【共有なし】
2.別紙2「事例における意見書・障害者認定基準・都の認定結果の比較」
3.参考3「東京都身体障害者認定基準(3)肢体不自由(平成31年度改正)の該当箇所と課題」
4.別紙4「正当な身体障害者等級認定のための意見書(第15条指定医)」

5.参考1~5
・参考1「新型コロナウイルス感染症の罹患後症状に関する障害認定の取扱いの周知について(依頼)」
・参考2「身体障害者福祉法第15条に基づく医師に対する新型コロナウイルス感染症の罹患後症状に関する障害認定の取扱いの周知について(依頼)」
・参考3「慢性疲労症候群の日常生活困難度調査結果」報告概要(厚生労働省HPリンク)
・参考4「体位性頻脈症候群(POTS)診療、支援、研究推進を求める要望書」
・参考5「体位性頻脈症候群(POTS)の診療、支援、研究推進を求める要望書」に対する厚生労働省からの回答

東京都の状況改善のために他の活動をされる方、
他の自治体での状況改善のために要望書を提出される方など、
今回私が提出した要望書自体、またはその一部が役に立つ際には自由にご活用いただけたらと思います!

基本的にお断りすることはないですが、要望書自体を使用される場合には、どこで使用されているかは可能把握したいため、その際には事前にXのDMでご一報頂けますと幸いです。

要望者リスト(実名等)及び別紙1は個人情報が含まれるため、
共有は控えさせて頂きます。

ご協力へのお礼

今回の要望書の作成・提出において、本当に多くの皆様にご協力を頂き、心より感謝しております。

このような要望書を作成することは初めてであったため、注意すべき点、内容について、こうした活動の先輩方や知見のある患者仲間の方から多くのご支援を受け、相談に乗って頂いたり、本文へのアドバイスも頂きました。また、提出の仕方として議員さんの巻き込み方・お願いの仕方についてなども複数の方々からご丁寧にアドバイスを頂きました。

そして、ご協力くださった都議の方は、要望書を提出した3月上旬がちょうど東京都議会及び予算委員会が開催中で大変ご多忙だったにも関わらず、私の話を親身になって聞いて下さり、お忙しい中連日私と連絡し内容にアドバイスを下さったり、福祉局の方と調整して下さったことに感謝しております。

また、NPO法人有明支縁会の草野理事長は、要望書のファーストドラフトへのアドバイスから、最後の議員さん関連のアドバイスまで、要望書作成中を通し常に親身に寄り添い、事例集めにもご協力下さり、要望書の手交においては飛行機の時間も調整して(長崎在住のため)、福祉局への手交にご協力くださり、この場を借りて改めて感謝を申し上げます。

最後に、事例を提供し一緒に連名で提出して下さった患者仲間の5名、そして提出した事例以外でも私の呼びかけに対してリプやDMで色々な情報を下さった多くの方々、そしていろいろな発信に対し、「いいね!」と賛同・拡散して下さった皆様お1人お1人に心より感謝をお伝えいたします。

↑350名を超える賛同、
本当にありがとうございました!!
都の職員さんや議員さんにこの要望への賛同者の多さを伝える際に、参考として使わせて頂いております!

まだ体調も万全ではなく、まとまりのない内容になりすみません。
いつか余裕ができたら修正するかもしれません!
また本当はお世話になった方々のお名前・団体名を記載させて頂きたかったのですが、個々に確認する余裕がなかったため全員個人名はなしとさせていただきました。

長くなりましたが最後まで目を通して下さり、ありがとうございました!

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

\よかったらシェアしてください/
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

Comment

コメントする

目次